生き物好きのアスカ。既にわが家には彼女と同じ年生まれの犬のちゃっぴーがいるのですが、小鳥を飼いたいと言うので、「つばさ」と「みう」という二羽の十姉妹を飼いはじめ、彼女がお世話をしたのがほんの1週間程度。いまではすっかり父と私が世話を続けています。さらには、地元の祭りで金魚すくいにチャレンジし、おまけでもらってきた金魚が19匹。これも私が飼育担当になっています。
こうして、わが家には十分にお世話に値する可愛い生き物たちがいるにもかかわらず、アスカは近所の散歩でよく会う子犬の親子を溺愛している始末で、困ったものです。
振り返れば、私が子供の頃も様々な生き物を飼い始めたのはいいけれど、結局世話を親任せにしていたような気がします。長続きしないのは、子供の習性なんでしょうかね?そのくせ、次々と道端に捨てられている犬や猫の子を拾ってきては、親に「返してこい!!」と叱られていました。昔は、捨て犬や捨て猫が多かったものです。そして、やがて家では飼えないことがわかり、悪知恵がついてくると、「他所で飼えばいいんだ!」と秘密基地をつくって密かに飼ったりしていたものです。
例えば、私が通っていた小学校は村の分校で、自宅から歩いて5分もかからないこじんまりした建物でした。運動場を囲む形で低学年用の教室棟、高学年用教室と職員室棟、講堂、幼稚園があって、私が秘密基地に選んだのは、同じ敷地内の斜面を利用して建っていた小さな教材倉庫でした。
常に施錠されたこの倉庫には、体育で使用するマットや跳び箱などの他に、なぜかハブや動物の胎児のホルマリン漬けなんていう怪しげなものも垣間見られ、子供心にそそられる世界だったのでした。ある日、その倉庫の裏手で遊んでいると、偶然にもツルハシとスコップが置き忘れてあって、これで斜面を掘り進んでいくと、倉庫の真下から中に入って、心ゆくまで色々と観察できるんじゃないか?と思いつき、毎日せっせと掘り進んでは、ツルハシとスコップを茂みの中に隠しておいたのでした。
やがて斜面には結構なトンネルができました。そこに友人と一緒に捨て犬を隠して育てていたことが発覚し、倉庫の基礎自体もかなり危うくなっていたらしく、厳しく叱られたことが思い出されます。
そんな小学校も、私が卒業して二年後には学校統合により廃校になってしまい、倉庫は中身を低学年用棟に移してすぐ取り壊されてしまいました。
こうして、私にとっては新たな謎を秘めたまま低学年用棟は閉鎖され続けたのですが、数週間前に工事用車が入ったかと思えば、あっという間に更地になってしまいました。聞くところによると、地元の物産店をつくるのだとか。
すっかり見通し良くなった空間を眺めながらも、気になるのはあの倉庫の中にあったもののこと。
生き物係から派生して、えらいところに思い出話が飛んでいってしまいました。しかし、いま子供がやったら、相当な弁償額を請求されるかもしれませんね。
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